学校の教科書や絵本、マンガ、小説、何でもよいのですが
長時間黙読できる。声に出して書いてある文章を読むことができる。
にもかかわらず、問題になると解けない子がいます。
本が読めるのになぜ解けないのか。
それは、文字は読めても言葉の意味を理解していない可能性があるからです。
マンガや物語系の小説などの場合、漢字がところどころ読めなかったり、言葉の意味がところどころ理解できなくても前後の話の雰囲気である程度理解して読むことができますが問題となると言葉の意味を理解せずに読み解くことは不可能だと私は考えています。
では、『言葉の意味を理解している』とはどういうことかというと
その言葉を聞いた時に、頭の中で映像がハッキリと思い浮かぶかどうかだと考えます。
ということは、言葉を聞いた時に頭の中が真っ白または真っ黒でまったくイメージができなければ、ただ字を読めるだけです。
イメージができないので質問されても答えられるはずがありません。
例えば、私がよく説明に使う言葉があります。
その理由の1つに私が塾を開講した年に入塾してくれた中3生の生徒の話です。
その生徒は偏差値が30前半で普段の会話でも「は?先生の言ってことがわからん」と、よく言い
私生活に支障が出るほどの語彙力不足の生徒でした。
ある日、社会の用語を覚えようと努力していました。
それが、下の言葉です。
ですが、その生徒は全然覚えることができませんでした。
その理由と、どうすれば覚えられるようになるのか見てみましょう。
『天保の飢饉』
天保の飢饉とは『天保の飢饉とは、江戸後期におきた大雨による洪水や冷害による大凶作が原因で大勢の餓死者がでるなど全国的な大飢饉のこと。』と教科書やネットでは説明されています。
では質問です。
①漢字は全て読めましたか?
②『天保』とは何ですか?
③『飢饉』とは何ですか?
④『冷害』とは何ですか?
⑤『大凶作』とは何ですか?
⑥『餓死者』とは何ですか?
これらがわかっていなければ教科書の太文字を一生懸命覚えようとしても無理です。
まずは漢字を覚えましょう。
次に言葉の意味を覚えましょう。
たとえば『天保』とは『年号』のことです。
では『年号』とは何ですか?
『年号』がわかればOKです。
わからなければ『年号』とは何かも調べましょう。
このように、わからないことを一つ一つ調べて言葉の意味を理解することにより映像が頭の中で見えてきます。
言葉を覚えたら説明文を確認しましょう。
そうすることによってすべての言葉を理解できていれば頭の中で映像をイメージもできるようになり簡単に暗記することもできますし、わからないところを先生に質問しても先生の解説が理解できるようになります。
語彙力が上がると、学習速度は驚くほど一気に上がります。
驚くほどの速度でわかってくるので、勉強が楽しくなってきます。
国語力(語彙力)は全ての教科に必要となります。
算数、数学、英語などでは国語力って必要なさそうですよね?
では『通分』『最大公約数』『最大公倍数』『鋭角』『鈍角』『相似』『錯角』『絶対値』『項』など読めますか?書けますか?意味を説明できますか?
できなければ文章問題を読むことすらできませんし先生の解説も何を言っているのかわかりません。
英語に関しては、たとえば『flight attendant』を覚えようと思っても日本語訳が『客室乗務員』
漢字が読めても何をする人なのイメージできなければ暗記することは困難です。
『客室乗務員』と聞いて
絵のようなイメージが頭で思い浮かべることができれば記憶することは簡単になります。
このように、わからないことは調べて頭の中で映像としてイメージができるようにする。
イメージができるようになると、頭の中に本棚のようなものができるので、記憶したいものがどの位置に入るのかがわかってきます。
そうなってくると、むやみやたらと覚えようとするよりも記憶が楽になります。
次回は、調べ学習について書こうかと思います。
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