アクティブラーニングや記述式問題の導入とか新しい施策がいろいろと噂される教育界ですが目先の流行り言葉に惑わされることなく本来の教育の目的に着目しますと学習指導要領には『生きる力を身につけさせること』と記されています。
たとえば、極端な例で言いますと『信号が赤の時は横断してはいけない!』というのを3歳ほどの子どもに教えるとき『なぜダメなのか』は教えてあげても、『どういう仕組みで赤信号になるのか』などは、教えませんよね。
ダメなものはダメ!
危ない場所に近づいてしまったり、はさみや包丁などでふざけたりするなど命の危険を伴うようなときは無条件に厳しく叱ると思います。
まさに、生きる力を身につけさせるための学習をさせているわけです。
細々したことまで考えるとある意味10歳くらいまでの間は『詰め込み』の時期と言えると考えています。
ところで、中学生の入塾者の中にはまだアルファベットもおぼつかない生徒がいます。
英語を受け身の学習から能動的な学習に変えるためのプロセスとして、どうしてもそこは詰め込みを通らなくてはいけません。
英語に限らず、中2,中3と年を重ねているほどに早く学校の授業についていくためにも一気にたくさんの情報を詰め込まなくちゃいけません。
『点数が下がってくる』『点数が上がらない』といった原因は詰め込むべき時期に詰め込まなかった。
もしくは詰め込められなかったツケが回ってきたと、捉えています。
だったら、まずは詰め込みです。
誰が何と言おうとです。
それができないのに次はできません。
テストで点数がアップするとか、授業で先生の言っている意味が理解できるようになったとか、何か小さな成功体験を積めるまではひたすら『詰め込まなくちゃ』です。
例は極端かもしれませんが、小学校で詰め込みをしなくなったらいつ詰め込むの?って話です。
まだ、大人の言うことを素直に聞ける段階で上手に詰め込んであげられれば、とりあえず『考えられる力』は習得できます。
中学生になって「あれもしなさい」「これもしなさい」と言っても素直に聞く子はなかなかいません。
そうなってくると、自分で気づかせなければいけなくなってきます。
この部分をカットして『今できないことをできるようにしたい』に走るのはとても危険だと思っています。
アルファベットが書けなければ英単語は書けないです。英単語が書けなければ、英文は書けないです。
小学生で習う3桁の引き算、かけ算、わり算や分数、少数、時間などができなければ中学生の数学、理科、社会の計算はできないです。計算ができなければ公式を覚えても解けないです。
漢字の読み書きができなければ5教科の文章が読めないです。文章が読めなければ問題も解けないし、ひらがなで書いても×になる問題もあります。
インプットなきところにアウトプットなしですからね。
『今できない』のほとんどは小学生のところです。
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